Sunday, August 13, 2017

From Japan 6












 うちの近所にある水野神社。
鳥居の前にあるこの広いところは、
相撲の土俵だった。
ここには、半世紀以上も前の苦い思い出がある。
世の中に、男と女、2種類に分かれることを
教えられたところ。
ここでは、毎年子供たちの相撲大会がひらかれていた。
あのころは、子どもも多く、
にぎやかだった。
まだ、幼稚園にあがるまえだったとおもう。
生まれて初めて、
相撲をみたわたしは、
うれしくて、
次は私の番よね?
といいながら、
まるで、
ハイジが山を登るとき、
1枚1枚服をぬぎすてていくように、
私も豪快にふくをぬぎ、
白い肌着のシャツになると、
土俵にかけていったら、
母が、相撲は男の子だけよと
笑いながら言った。
男だけ?

そうか、私は男ではないところに、分類されるんだと
初めてわかった時だったような気がする。



スーパーがつくほど、
はずかしがりやだったわたしが、人の前で、
相撲をしようだなんて
なぜおもったのか、
わからない。




子どものころ、
この足もとの2匹のさるを、いつもなでていた。
けど、なぜか絵に描こうとはおもわなかった。







こどものころは、ここに角をもっている鬼の瓦の飾り物がついていることなど、気づかなかった。













あんなに大きいと思っていた、鳥居も、神社もさほど、
大きなものではなかった。
朝、6時。
鳥のさえずりだけが聞こえる神社で、ひとり。
過去のことをひとつひとつ
数える日々がつづく。

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